青空のスローな生活

旅行、写真、乗り物、料理、日常の出来事の記録です。ちょっぴり贅沢しながら、節約ライフ実践中です。

天国への橋渡し[遺品整理編]

親が亡くなった後の諸事には、いろいろとあります。

 

葬儀、お墓、相続手続、遺品整理、実家の処分などなど。

 

対応しなければならない範囲は、人それぞれでしょう。

 

6年ほど前、父が90歳で他界し、葬儀、墓石の建立、実家の相続手続などを行いました。

 

そして、今年の1月に母が92歳で亡くなり、初めて、実家の遺品整理と実家の処分に直面しました。

 

こうしたことは、人生で何度も経験することではありません。

 

ネットで探しても詳しい体験談は、ほとんど見つかりませんでした。

 

今回の経験を自分の記録と今後同じような立場に立たれた方のために

「天国への橋渡し」として記録しておくことにしました。

 

今回は、「遺品整理編」です。

 

目 次

 

遺品整理

「遺品」とは、家具、家電や写真、日記などなど、両親が生前使用していた全てのものを指します。

 

私の実家は、築40年以上の木造2階建てで、総床面積150㎡ほどの大きさです。

姉も私も別に住居があるので、継ぐことはできません。

 

父母の世代は、断捨離というのが一般的ではなく、生活していた状態がそのままで残りました。

 

父が書き溜めた数十年分のダイアリー、両親の人生の大半が記録された無数のアルバムなど。

 

山のような衣類や食器類。

 

テレビ、冷蔵庫はもちろん、各部屋にはエアコンなどの家電類があります。

 

人形や掛け軸、絵画、置物などもゴロゴロしています。

 

そして、家具類は、昔はよくあった重厚で頑丈なもので、マッサージチェアをはじめ健康器具なども数多あります。

 

庭には、自転車やカート、コンクリートの台座付き物干し台や古くなった物干し竿が何本も放置されています。

 

そして、敷地内に置かれた3つのスチール製物置には、家庭菜園や日曜大工用のスコップ、つるはし、大工工具や肥料・農薬など一通りの物が混然と残っていました。

 

量・重さもさることながら、分別が必要ですし、処理困難物とされている物も含まれ、姉と私で片付けられる代物ではありません。

 

どこに頼むか

かねてから、その時が来たら遺品整理業者に依頼するしかないと考えていました。

 

アルバムや日記などのプライベートなものや金銭的価値のあるものの整理は、姉と私で手分けをしてやり、残りを遺品整理業者に依頼することにしました。

 

遺品整理業者は、ネットで検索すれば沢山ヒットします。

 

費用も、「4LDK以上で30万~」程度と手ごろな価格が記載されています。

 

しかし、遺品は、法律上は「廃棄物」に該当するため、処分には廃掃法や家電リサイクル法などの規制があります。

 

費用に関しても、相見積もりをとって単に安ければいいというものではないと思います。

 

法令を遵守し、満足度の高い仕事をする業者か否かは、結局は「信用」だと思います。

 

しかし、遺品整理業者は身近な存在ではなく、信用度を測る手法が限られます。

 

父母の葬儀を依頼した東証上場企業の葬儀社が遺品整理サービスをやっていたので、

多少高くても、「信用」を優先し、見積もりを依頼することにしました。

 

お見積り

葬儀社に見積もりを依頼すると、すぐに作業を行う遺品整理業者が実家に来てくれました。

 

担当者は礼儀正しく、印象は悪くありません。

 

1時間ほど下見をして、撤去量は10t、5人で作業し、2日間ですべてを整理するとのことでした。

 

気になる見積額は、

 

約160万! 😯

 

ビックリ仰天して、腰を抜かしそうになりました😵‍💫

 

それって、ぼったくりじゃないの〜

と皆さんも思いますよね。

 

単なる引っ越しと異なり、遺品整理は搬出した後に、さらに分別作業を行ったうえで処分するので費用がかかるとのことです。

 

今回、重視していたのは「信用」「信頼」ですし、

 

信用・信頼に見合った仕事ぶりの対価がいくらなのかは、経験したことがないので分かりません。

 

高いとは感じつつ、信用・信頼を優先して、お願いすることにしました。

 

仕事ぶり

初日は、10時から作業員が5人で、1階の家財を庭の駐車スペースに軽く分別しながら運び出します。

 

重厚な家具類や冷蔵庫などの重量物も手際よく搬出します。

 

エアコンは室外機を含めて4台を専門業者が別に来て撤去しました。

 

1時過ぎには、2人乗った3.5tの廃棄物収集運搬車2台がやってきて、計9人体制で作業が進みます。

 

搬出は、一挙に運び出すので、この後、さらに分別して、廃棄物の種類ごとに処分するのでしょう。

 

運搬車が出発した後は、午後の3時頃まで駐車スペースへの搬出を続け、初日は完了です。

 

2日目も同様の手順で、2階と庭を片付けました。

 

物干しのコンクリート台座、消火器、農薬など市では処理困難物として引き取らないものも、一切合切搬出してくれました。

 

また、人により要否は分かれるでしょうが、人形は処分前にご供養もしてくれるとのことです。

 

最初は、ぼったくりか?と思った料金でしたが、2日間の作業を見ていると納得のいく仕事ぶりでした。

 

そして何もなくなる

こうして、実家からは、これまでの生活の跡形が一切なくなりました。

 

私たちにとっても、人生の大半の思い出が詰まった場所であり、遺品の一つ一つに様々な思い出がありました。

 

がらんとした実家の中を見ていると虚無感が湧いてきました。

 

さみしいことですが、これも人の世の定めと思います。